さあ どうする？？
社会人一年目
実家帰省時に兄から薄毛疑惑をかけられるも
その後 どうしたものかと考える日々が続く
テレビを見ているとCMで育毛 発毛 植毛
色々と目に入ってくる 耳に聞こえてくる
街を歩いていても育毛 発毛の宣伝のなんと多いことか。。。
自分がこんなことに遭遇する前は全くもって他人事であったのだが。。。
よし！ 悩んでいてもしょうがない！行動しよう！
でもどうする？何をする？
と言っても当時はそれほど多くの選択肢は無かった
行き着くとこと思いつくのは多くのかつらメーカーが宣伝している
無料発毛診断
無料ですよ無料 まだ２０代前半の若造には
この”無料”という言葉は突き刺さります
さてどこにいくか？大小企業色々あってまた迷う。
- ADERANS
- ARTNATURE（フサフサの電話番号）
- 悩み無用のリーブ（これは電話番号も覚えやすかった）
- ニドー
目に入る企業はこんな感じでした
他にもあったかと思うんですがそんなに調査もしていないので
情報媒体でネットはほぼ皆無
専らTVかラジオ あるいは街にある 看板が
インパクトあった時代
どれにしようかな？？
”回記録” 今思うと どの企業もかつらや植毛に力を入れている 自毛復活は２番手で本業はかつらや植毛を 売りつける会社なんだ！と しかし当時はそんなことを思う余地もなく ”俺の抜け毛を止め かつ 再びボウボウな頭髪にしてくれる！” と疑うことなく信じていました よって移行 この手の企業を”かつらメーカー”と私は呼びます
ゼロイチニゼロ-○○−クログロ
決めた理由は特にありません
電話番号がリフレインしていたから
1990年代も後半 私 社会人1年目の夏
不安と期待を抱えて電話をかけました
もうあまり記憶にはないのですが
男性の担当者が対応してくれた記憶があります
まずは毛髪診断ということで抜けた髪の毛を
１０本ほど送ってほしいとのこと
毛根をチェックすることで現在の
頭髪の健康状態がわかるそうです
送り先や梱包する袋などは
後日発送するとのことで私の住所を伝える
その日は今後の計画などを簡単に説明して電話を切りました
数日後 「かつらメーカー」と見た目ではわからない送り元の封筒が送られてきました
（送り元が分からないようにする旨は事前に聞いてました 配慮いいですね）
封筒の中には
- ご挨拶と説明文書
- 排水溝に敷くガーゼのようなもの これで髪の毛をキャッチするんだな
- ポリ袋（チャック付きのものだった これに抜け毛を１０本ほど入れるのだ）
さて早速その夜の入浴で抜け毛を採取
排水溝にガーゼのようなものを敷いていざ洗髪
シャンプーを濯ぎ綺麗さっぱりしたのち 排水溝を見ると。。。
うわ！１０本程度でいいのに！！もうコン盛りと抜け毛の山だよ（涙）
この中から１０本てどうやって選ぶのよーーーー！
その夜は選別もできずに抜け毛の山をそのままに寝ることにしました
明日電話してどうすればいいか聞いてみよう
翌朝 早速某かつらメーカーに電話して状況を説明
すると担当の方は「どれでも大丈夫です 選ぶ必要なく１０本程度で診断できます」
ふむ。そうなのか。悩む必要もなく１０本選べばよかったのだな
私は迷うことなく１０本ほど抜き取ってポリ袋に入れ
同封されていた返信封筒に入れてポストに投函しました
毛根チェック結果の連絡
数日後 「かつらメーカー」から電話あり
（この頃は電子メールもまだ一般的ではなく自宅備え付けの電話に連絡がありました）
結果を伝える担当者さん とても神妙に。。。
「結果はかなり抜け毛の症状が進んでおります 詳しい説明をしたいのでお近くの
店舗にお越しいただけませんか」
とのことでした
もうこの時点で不安は最高潮 頼るはここしかないでしょ！
私の髪の毛の症状を無料で調べてくれて今後の対策を相談してくれるってさ！！
（店に誘き寄せることが目的なのにね！）
このかつらメーカーの店舗はJR各主要駅近く至る所にある
当時住んでいた神奈川某所のJR駅近くの店舗に予約をとり訪問することに決めました
引き続き不安と期待ともう色々心情が
入り乱れて脳みそは真っ白状態です
人間 不安な環境に陥った時に救いの手を差し伸べる
何かがあると本当にそれにしがみ付き
そして全てを信じてしまうものです
そう これこそが私が育毛の泥沼にハマり始めた第一歩なのです
あとはもう言いなりです
決して悪意があってのことではないと思うのですが
- 抜け毛を止めたい
- 髪の毛を生やしたい
という私の弱みをフル活用して
自毛復活とは程遠い施術やケアそして
育毛商品の販売を怒濤の如く受け続ける
日々へと突入していくのであります
かつらメーカー サロンへ突入！！
予約日当日
外観には会社のロゴマークが大々的に掲示されています
JR某駅の近くにあるビル 立派な建物
建物全てが「かつらメーカー」のテナントでは無いのですが
あまりにもロゴが大きいので
”ビルに入る人間”＝”ハゲ治療”
と思われても仕方がない？？
と震えた私は入ることを躊躇してしまいました
（おそらく誰もそんなこと思っていないし私のことを見ている人なんていないだろう）
ビルの周りを10分くらいウロウロウロウロ
そして意を決してビルの正面から背筋を伸ばして突入したのであります
確か７階くらいだったかな？
エレベーターが上昇 もう緊張感は頂点！不安満載！
そして扉が開き受付へ
んん？？なんか同じくらいの年代の女性がいるなあ（当時私は23歳）
これ一番緊張するパターンなんだよなあ しかも可愛いし・・・
受付業務はそこそこに個室へご案内〜
おそらく他の人と会わない配慮なんでしょう
個室では簡単な企業の説明を受け いよいよ診断結果の報告を受けます！
男性のスタッフが登場し『毛髪診断士』とかいう証書を見せられて自己紹介
こういう◎◎士とかいう肩書き 弱いんだよねえ
特にこの閉ざされた空間 抜け毛という不安に包まれている状況だと特にね
同年代の女性スタッフと毛髪診断士の男性 二人がかりで説明が始まりました
男性スタッフ：『結果は男性型脱毛症と思われます』
私：『・・・・ああ・・そうですか・・・」
男性スタッフ：『はい このまま何もしないと
４０代には かなり脱毛が進行することでしょう』
（今まで見て見ぬふり 知らないふり 現実を見つめないで過ごしてきた私への報いか）
いよいよこれは避けられない状況にきました 覚悟です 決意したのですから！
行動あるのみ！ よし 戦うぞ！！
そう心に決めた初めての某かつらメーカーでの受診初日でした
明らかになる私の頭皮環境
診断結果の報告は続きます
過日 私が送った浴室で集めた抜け毛の拡大画像を見せてもらいました
よく見かける男性型脱毛症の典型 毛根の根元からニョロッと尻尾が生えているアレです
毛髪サイクルが乱れている とのことです（詳細説明は別投稿で）
髪の毛が寿命を全うする前に抜けてしまったいるとのこと
次に頭皮の観察 マイクロスコープで頭皮を撮影
現実をビジュアルで見せつけられるというのは酷なものです
もう頭皮は砂漠状態ですよ
赤ちゃけて荒れ荒れ 皮膚はささくれ立ってボロボロ
毛穴にはゴミがぎっしり
そりゃ毛も抜けるし生えてこないんだろうなぁ
と素人ながらに実感しました
男性スタッフ曰く
「乾燥性脂性肌ですね オイリードライと言って 肌表面はカサカサで乾燥肌なのですが
皮脂腺からは必要以上に皮脂が分泌されてしまう状態です。
乾燥肌・脂性肌が合わさった一番厄介な肌状態です」
なんだとーーーー？？
参考で健康な頭皮の状態という物を
写真で見せてもらいましたが
青白い表面でツルツル 毛穴も綺麗でくぼみにはゴミもない
毛髪はその毛穴から２〜４本と多くの毛がグン！と伸びてます
（私の毛は毛穴から１、２本 細い毛がニョロっと弱々しい）
ここまで見せつけられると毛髪診断士が神に見えてきます
溺れる私は藁をもすがる気持ちです もう宗教です
ここまでくるともう私はかつらメーカー
毛髪診断士様の言いなりにことが進んでいくのでありました
総額 １,100,000円 超 也！！
現実はわかりました
はよ治療方法を！発毛プログラムくれ！！
再び同年代のお姉様がやってきて何やら色々資料とサンプルを持ってきました
プログラムの内容は
- 頭皮洗浄
- 頭皮マッサージ
- 人工毛取り付け
んん？？１.２は理解できる 人工毛？なんだそりゃ？
と疑問な顔を察する間も無く説明開始
女性スタッフ：「今あなたの頭皮にある自毛の根元に結い付ける増毛法でーす」
男性スタッフ：「弊社でも訓練を受けた者だけが施せる特別な技術です」
一瞬の疑問もあっという間にかき消す話術と宣伝文句
”なんだかスゴーーーい！見た目髪の毛が増えるならいいやーー〜！”
なんて感じてそのまま説明をスルー
続いて購入品の説明（え？？まだあるの？）
- 育毛シャンプー（無添加 頭皮を労わる？）
- ホホバオイル（頭皮の油を溶かして毛穴の汚れを取れやすくする）
- 頭皮マッサージ圧縮機（コンセラン？どでかい機械です）
- 頭皮たたき機（手に持って頭に当てコンコン叩いてくれるヤツ）
シャンプーとホホバオイルは定期的に送ってくれるそうです
確か記憶ではこのプログラムは１年間かな？（2年だったか？）
数週間に１回 頭皮マッサージと頭皮洗浄 人工毛の結衣つけで店舗訪問
合計 約1,100,000円也
どうですか？この金額！！
高いですか？
安いですか？
もちろん私は高いと感じましたよ
驚いている私の顔にすかさず女性スタッフは
「ローンも組めますがいかが致しますか？」
「5年ローンなら月々の支払いも2万ちょっとになりますし」
うまい！！うまい商売だ！
この閉ざされた個室空間
スタッフ二人から爽やかな笑顔で「安心感」を押し付けてくる雰囲気
もう断れない状況バッチリな環境づくりです
私は言われるがままローンの申請用紙に記入を開始
無事 ローン締結完了
（もちろん 脅しもなければ強要もありませんよ 決断したのは私ですから）
この日から 店舗と自宅でせっせと育毛プログラムに精を出す日々が開始されました
発毛施術という名の人工毛結い付け作業開始
その日は頭皮洗浄（4℃の冷たい水で頭皮を洗うと汚れも落ちやすいそうです）
頭皮マッサージ（マッサージ機の使い方のレクチャーも兼ねて）
そして最後に人工毛の結付けです
ここで疑問があったので素直に聞いて見ました
『これ私の髪の毛 徐々に抜けていくのにその毛に結衣つけても意味ないんじゃないですか？』
女性スタッフが 待ってましたとばかりの笑顔で答えます
「まだ脱毛症の初期段階なのであなた様はまだ健康な髪の毛がたくさんあります
その健康な髪の毛に結衣つけていきますので安心してください
それを見分ける技術が私たちにはあるんです そしてこれから頭皮を健康に育て
将来この人工毛がいらなくなるよう一緒に頑張っていきましょう」
のような事を言われた
スゴーーーい！もう感動じゃないですか！もうお姉さんも信じちゃう！
しばし静寂が続きお姉様は黙々と人工毛を私の自毛の根元に植え付けていくのでした
（時々痛みが走り え？毛抜けちゃった？なんて思ったりしましたけれど）
１時間ほどの施術の後 後頭部を鏡で見せてもらいました
おおーー！確かに増えてる！ 地肌が少し隠れている ちょっと不自然だけど
これを定期的に行なって自然に増やしていくんだってさ！
半年もすればもうフサフサのクログロ！（偽物の髪の毛で）
あ、ここでまた疑問 髪の毛が伸びていったら結衣つけた人工毛は？
伸びた時の散髪は？普通の床屋ではできないのでは？
女性スタッフすかさず
『その為に定期的にお越しいただいて結いつけた人工毛を根元まで
戻すんですよ（笑顔）それに当施設には散髪も備えておりますので安心してください』
おお！なんともきめ細かい配慮！
全てがこの店舗で完結するではないか！ もう人生ここに捧げますよ！
という思いに駆られた かつらメーカーとの出会いでした
次は ”某かつらメーカーとの終わりなき育毛ケア”に続きます
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